合わせ場所確保について - awase.com構想?

初めて「音楽空間ネイヴ」というところへ行ってきました。アクセスは少し面倒ですが、非常に快適に合わせができる空間だなというのが第一印象です。ピアノがスタインウェイだったのでますますテンションが上がりました。

僕は例外的にいまだに大学にいるわけですけど、卒業した人は合わせ場所の確保は結構苦労していると思います。東京なら「ノア」みたいなとこが山ほどありますけど、関西は一生懸命情報収集しないとどうにもならない感じ。

一方で「うちスタインウェイあるんだけど、娘が留学しちゃっててほとんど使ってないのよ~」みたいなご家庭も、もしかしたら中にはあるかもしれません。

 

ところで。

 

「あきっぱ」という、非常に斬新なネットサービスがあります。


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これは、「普段は利用できない月極駐車場の空いている区画や、個人所有の駐車場などをスムーズに利用することが」できるサービスで、その特徴は、今どきらしくスマホでピピっと予約ができるということです。

これによって、土地を持っている人は空きスペースを使ってお金を稼げるし、駐車場を探している人は、たいていのコインパーキングより格安の料金で駐車できてしまうという、Win-Winとはこのこと!とでも言うべきサービスです。

 

さて、これの音楽版を作ることはできないでしょうか。

ピアノを持ってはいるものの使っていないようなご家庭にご登録いただき、合わせ場所に困っている人が予約をする…というわけです。世の中には結構な台数のピアノがあるはずなのに、なんでこんなに練習場所が少ないのかと不思議な気もするので、どうにかそのミスマッチを解消できないか…って思いませんか?

現実問題としては、「クルマを停めたい」というニーズと、「室内楽の合わせをしたい」というニーズの量の差は果てしなく大きいわけで、ビジネスになり得ないかもしれません…しかしどうにか、もっと合わせのしやすい世の中にできればいいなと思います。

ファッツァー - かぶらはイイ匂い

 

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 清流劇団さんという方々が演じる、「ファッツァー」という演劇を観てきました。

 演劇は正直なところこれまであまり親しんでは来ませんでしたが、ヒンデミットやクルト・ヴァイルら音楽家ともしばしばコラボしていたブレヒトの作品は生で観てみたいなということで、伊丹まで行ってきました。

 まず配役がおもしろかったです。主人公の勇ましい兵士「ファッツァー」を、藤山直美さん的な大変パワフルな女優さんが演じられてて、一方で不憫な妻の役を男優さんが演じていたりと、最初はびっくりしましたが、不思議とそのうち違和感がなくなりました。きっとこの配役には狙いがあるんでしょうね。演劇では珍しくないことなんでしょうか?

 またたいていの資料に、「ブレヒトは、それ以前の演劇を『劇的演劇』『美食演劇』として批判、『叙事的演劇』を提唱した」と書いてあったので、おそらく音楽で言うところの新古典主義的な、ドライでオチがなく、「感動」を嫌う作風なんだろうなと予測していましたが、今回の「ファッツァー」にはある種の「感動」は十分にあった気がします。もう少し「叙事的演劇」とは何なのか知りたいところです。

 実のところ一番印象に残った点は、兵士たちがどこからかカブラを持って来るシーンの際、実際にステージの脇で、電磁調理器を使ってカブラを炊いてたことですね。食欲が沸きました。